漢方薬で婦人病・更年期障害・不妊症・等、さまざまな症状を改善。

大建中湯(ダイケンチュウトウ)

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大建中湯(ダイケンチュウトウ)

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概説

大建中湯(ダイケンチュウトウ)

 大建中湯は、腹痛やお腹の張りをやわらげる漢方薬です。

作用

働き

 大建中湯(ダイケンチュウトウ)という方剤です。
 腹痛やお腹の張りをやわらげ、また、体をあたためて胃腸の調子をよくします。
 体力がなく冷え症で、お腹をこわしやすい人に向く処方です。

組成

 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。
 大建中湯の構成生薬は、体や胃腸によい下記の3種類です。

 “人参”は滋養・強壮作用のある代表的な生薬です。
 “山椒”と“乾姜”は、胃腸の働きをよくして、お腹の冷えや腹痛をやわらげます。
 そのほか、膠飴(麦芽糖)と呼ばれる“あめ”もたくさん入っていて、
 これも胃腸の調子を整え、また、栄養分の補給になります。

  •人参(ニンジン)
  •山椒(サンショウ)
  •乾姜(カンキョウ)

特徴

大建中湯

 大建中湯の“中”は体の中心部である胃腸をあらわし、
 胃腸を大きく建立し丈夫にするという意味合いがあります。
 漢時代の「金匱要略」という古典書で紹介されている処方です。

病院では、

 病院では、大腸がんなど術後の腸閉塞(イレウス)の予防効果を期待して
 用いることがあります。
 その有用性を確かめる臨床研究もおこなわれており、
 入院期間が平均3.5日短縮したという報告もあります。

適応証(体質)は、

 虚証(虚弱)、寒証(冷え)となります。

注意

診察で

 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
 市販薬も含め服用中の薬を医師に教えてください。

注意する人

 肝臓の悪い人は、肝機能値に注意するなど慎重に用いるようにします。

使用にあたり

 ふつう、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に飲みます。
 顆粒は、お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。
 むかつくときは、水で飲んでもかまいません。

 もし、かえって食欲がなくなったり、吐き気を催すようでしたら、
 食後でもよいと思います。
 効果のないときは、医師と相談してみてください。証の再判定が必要かもしれません。

効能

ツムラ

 腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの。

コタロー

 腹壁胃腸弛緩し、腹中に冷感を覚え、嘔吐、腹部膨満感があり、
 腸の蠕動亢進と共に、腹痛の甚だしいもの。
 胃下垂、胃アトニー、弛緩性下痢、弛緩性便秘、慢性腹膜炎、腹痛。

用法

通常、

 成人1日15.0gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用する。
 なお、年齢、体重、症状により適宜増減する(ツムラ)。
 ※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。

副作用

漢方薬にも少しは副作用があります。

 人によっては、服用時にむかついたり、かえって食欲がなくなるかもしれません。
 しだいに慣れることが多いのですが、つらいときは医師と相談してください。

そのほかの副作用

 間質性肺炎肝障害が報告されています。
 万一のことですが、咳や息切れ、呼吸困難、発熱、ひどい倦怠感、
 皮膚や白目が黄色くなる、といった症状に注意し、
 そのような場合はすぐ医師に連絡してください。

重い副作用 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください

 間質性肺炎....から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、
          皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。

その他

 胃の不快感、食欲不振、吐き気、腹痛、下痢
 発疹、発赤、かゆみ

備考

中国の中医学中薬と日本の漢方薬

 中医学中薬は中国で生まれた体系医学です。
 その起源は遠く2千年以上もさかのぼります。
 そして、日本にも古くから伝わり、独自の発展をとげ漢方となりました。

漢方薬の特徴

 漢方の特徴は、体全体をみるということです。
 体全体の調子を整え、病気を治していくのです。
 ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。
 このときの体の状態や体質をあらわすのが「証(しょう)」という概念です。

 このような考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。
 漢方のよさは、薬そのものよりも、証にもとづき「人をみる」という、
 その考え方にあるといっても過言でないでしょう。

漢方薬の保険適応

 病院では、服用が簡単な「エキス剤」が広く使われています。
 これは、煎じ薬を濃縮乾燥させたもので、そのままお湯に溶かすだけで飲めます。
  (一部の専門外来では、生薬のまま調合することも)
 現在、大建中湯をはじめ約150種類の方剤が保険適応となっています。


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