漢方薬で婦人病・更年期障害・不妊症・等、さまざまな症状を改善。

排膿散及湯

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排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)

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概説

排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)

 排膿散及湯は、皮膚の腫れや発赤をしずめる漢方薬です。

作用

働き

 排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)という方剤です。
 皮膚の腫れや発赤をしずめ、治りをよくします。
 化膿性の皮膚病のほか、歯肉炎や歯槽膿漏などにも用います。

組成

 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。
 排膿散及湯の構成生薬は下記の6種類です。

 主薬の“桔梗”には排膿をうながす作用があるといわれています。
 “枳実”や“芍薬”、“甘草”などは炎症や痛みをやわらげます。

 これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。
 病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。

  •桔梗(キキョウ)
  •枳実(キジツ)
  •芍薬(シャクヤク)
  •大棗(タイソウ)
  •生姜(ショウキョウ)
  •甘草(カンゾウ)

特徴

排膿散および湯

 金匱要略にのっている排膿散と排膿湯を合わせた方剤で、
 「排膿散および湯」ともいいます。どちらも、
 排膿作用をもつ“桔梗”を中心につくられた処方です。

適応証(体質)は、

 中間証(体力中くらい)となります。

注意

診察で

 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
 市販薬も含め服用中の薬を医師に教えてください。

注意する人

 アルドステロン症など、病気によってはその症状を悪化させるおそれがあります。
 心臓病や高血圧など循環器系に病気のある人も医師に話しておいてください。

適さないケース..

 アルドステロン症、ミオパシー(筋肉障害)、低カリウム血症。

飲み合わせ・食べ合わせ

 甘草を含む他の漢方薬といっしょに飲むときは、
 「偽アルドステロン症」の副作用に注意が必要です。

飲み合わせに注意..

 甘草含有製剤、グリチルリチン(グリチロン等)、利尿薬など。

使用にあたり

 ふつう、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に飲みます。
 顆粒は、お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。
 むかつくときは、水で飲んでもかまいません。

 もし、食欲がなくなったり、吐き気を催すようでしたら、食後でもよいと思います。
 効果のないときは、医師と相談してみてください。証の再判定が必要かもしれません。

効能

効能

 患部が発赤、腫脹して疼痛をともなった化膿症、瘍、せつ、面疔、
 その他せっ腫症。

用法

通常、

 成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用する。
 なお、年齢、体重、症状により適宜増減する(ツムラ)。
 ※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。

副作用

漢方薬にも少しは副作用があります。

 重いものはまずありませんが、配合生薬の甘草の大量服用により、
 浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります。
 「偽アルドステロン症」と呼ばれる症状です。
 浮腫や低カリウム血症により、心臓に悪い影響がでてくるおそれもあります。
 とくに、服用期間が長くなるときは要注意です。

重い副作用 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください

 偽アルドステロン症..だるい、血圧上昇、むくみ、体重増加、手足のしびれ・痛み、
            筋肉のぴくつき・ふるえ、力が入らない、低カリウム血症。

その他

 胃の不快感、食欲不振、軽い吐き気

備考

中国の中医学中薬と日本の漢方薬

 中医学中薬は中国で生まれた体系医学です。
 その起源は遠く2千年以上もさかのぼります。
 そして、日本にも古くから伝わり、独自の発展をとげ漢方となりました。

漢方薬の特徴

 漢方の特徴は、体全体をみるということです。
 体全体の調子を整え、病気を治していくのです。
 ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。
 このときの体の状態や体質をあらわすのが「証(しょう)」という概念です。

 このような考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。
 漢方のよさは、薬そのものよりも、証にもとづき「人をみる」という、
 その考え方にあるといっても過言でないでしょう。

漢方薬の保険適応

 病院では、服用が簡単な「エキス剤」が広く使われています。
 これは、煎じ薬を濃縮乾燥させたもので、そのままお湯に溶かすだけで飲めます。
  (一部の専門外来では、生薬のまま調合することも)
 現在、排膿散及湯をはじめ約150種類の方剤が保険適応となっています。


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