漢方薬で婦人病・更年期障害・不妊症・等、さまざまな症状を改善。

茯苓飲合半夏厚朴湯

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茯苓飲合半夏厚朴湯(ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ)

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概説

茯苓飲合半夏厚朴湯(ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ)

 茯苓飲合半夏厚朴湯は、気持ちをやわらげ、胃の働きをよくする漢方薬です。

作用

働き

 茯苓飲合半夏厚朴湯(ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ)という方剤です。
 抑うつ感や不安感をやわらげ、胃の働きをよくして水分の停滞を改善します。
 そのような作用から、精神神経症状をともなう湿性の胃症状、
 たとえば胃もたれ、胸やけ、吐き気などに好適です。
 尿量減少や動悸、ノドのつかえ感、めまいなども使用目安になります。
 体力が中くらいかやや虚弱な人に向く処方です。

組成

 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。
 茯苓飲合半夏厚朴湯には、心と体によいいろいろな生薬が配合されています。

 無駄な水分を取り除く“茯苓”と“蒼朮”、滋養強壮薬の“人参”、
 吐き気をしずめる“半夏”、気のめぐりをよくして元気をつける“厚朴”や“蘇葉”、
 さらに、健胃作用のある“陳皮”や“枳実”・“生姜”などからなります。

 これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。
 病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。

  •茯苓(ブクリョウ)
  •蒼朮(ソウジュツ)
  •人参(ニンジン)
  •陳皮(チンピ)
  •枳実(キジツ)
  •半夏(ハンゲ)
  •厚朴(コウボク)
  •蘇葉(ソヨウ)
  •生姜(ショウキョウ)

特徴

茯苓飲半夏厚朴湯

 茯苓飲半夏厚朴湯を合わせた処方です。
 方剤名の由来もそこにあります。

適応証(体質)は、

 中間証~やや虚証(やや虚弱)、湿証(水分停滞)、
 升証(ノドのつかえ感・嘔気・咳)、気滞(抑うつ・不安)となります。

注意

診察で

 持病のある人は医師に伝えておきましょう。

使用にあたり

 ふつう、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に飲みます。
 顆粒は、お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。
 むかつくときは、水で飲んでもかまいません。

 もし、食欲がなくなったり、吐き気を催すようでしたら、食後でもよいと思います。
 効果のないときは、医師と相談してみてください。証の再判定が必要かもしれません。

効能

効能

 気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、時に動悸、めまい、
 嘔気、胸やけなどがあり、尿量の減少するものの次の諸症。
 不安神経症、神経性胃炎、つわり、溜飲、胃炎。

用法

通常

 通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用する。
 なお、年齢、体重、症状により適宜増減する(ツムラ)。
 ※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。

副作用

漢方薬にも少しは副作用があります。

 人によっては、服用時にむかついたり、かえって食欲がなくなるかもしれません。
 しだいに慣れることが多いのですが、つらいときは医師と相談してください。
 胃の不快感、食欲不振、軽い吐き気、発疹、発赤、かゆみ

備考

中国の中医学中薬と日本の漢方薬

 中医学中薬は中国で生まれた体系医学です。
 その起源は遠く2千年以上もさかのぼります。
 そして、日本にも古くから伝わり、独自の発展をとげ漢方となりました。

漢方薬の特徴

 漢方の特徴は、体全体をみるということです。
 体全体の調子を整え、病気を治していくのです。
 ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。
 このときの体の状態や体質をあらわすのが「証(しょう)」という概念です。

 このような考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。
 漢方のよさは、薬そのものよりも、証にもとづき「人をみる」という、
 その考え方にあるといっても過言でないでしょう。

漢方薬の保険適応

 病院では、服用が簡単な「エキス剤」が広く使われています。
 これは、煎じ薬を濃縮乾燥させたもので、そのままお湯に溶かすだけで飲めます。
  (一部の専門外来では、生薬のまま調合することも)
 現在、茯苓飲合半夏厚朴湯をはじめ約150種類の方剤が保険適応となっています。


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